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日韓戦、中村俊輔・本田圭佑・長谷部誠選手等の言葉から敗因を探る

 

壮行試合の韓国戦でまたも敗れた日本代表。監督が進退伺を出すなど、混乱もあるようです。

そこで試合後の選手の言葉を拾ってみました。

 

中村俊輔選手(横浜FM)のコメント

「カウンターが怖いからといって、サイドハーフとサイドバックが連動して上がる今までのスタイルが全くなくなってしまった」

「結局(DF)4枚で回しているだけ」

「基本的に向こうはスピードも技術もすべて上回っていた」

「前の良さが消え始めている」

 

本田圭佑選手(CSKAモスクワ/ロシア)のコメント。韓国から徹底マークされました。

(中盤の間が空いていたとの問い掛けに)「そうですね、そこは難しいところ。おれらが後ろに下がれば、もっと回せたかもしれないけど、でもぜんぜんシュートが打てなかったという結果はあり得ただろうし」

「個人のクオリティーの差も含めて感じました。プレーの精度もそうだし、体の強さもそう」

「早く行きたい人とそうでない人と、まだ分かれている感じはする」

 

長谷部誠選手(ボルフスブルク/ドイツ)のコメント。

(収穫をあえて挙げるなら?)「うーん、悪いところが出たというか、本当にこういう相手だと、もっともっと速い選手、もっともっと仕掛けられる選手が必要だと思う」

「僕らボランチとサイドバックが、もっと前に行かないといけないというのはあったけど、手数をかけずに攻撃してもよかったかなとは感じています」

 

前回のワールドカップで中田英寿氏が前に上がろうとするとDFから「スペースが空くから上がらないでくれ」と言われたそうです。それに対する中田英寿氏の考えは「相手にゴールを奪われないために守備をするのは当たり前。でも、考えてみて欲しい。高い位置にボールがありこちらが常にボールを支配していれば、相手選手もラインを引かざるを得ない。つまり自陣でボールを回されることはないんだ。敵の攻撃を封じるためにも、高いラインの意識は絶対に必要だ」というものでした。

「あそこでボールを奪われたら、すぐに下がって守備についてくださいよ」との言葉にはこう返しています。

「取られたところで取り返しにいけばいいだろう」

「ポジションにこだわりすぎると、敵はこっちの動きを想像しやすくなるわけで、危機を招くことになる。ラインを下げることが安全だという意識を捨てなければ、敵にボールを回されて、そのうちにゴールを量産されてしまう」

中田氏はこのように考えていたのです。

選手たちのコメントから判断するに、今回も同じ状況が展開されているということでしょうか。

 

技術もスピードも体力も韓国が上と選手が認めている状況で、今後どういう戦略を立てるのか。僅かな期間で技術もスピードも体力もアップすることなどありません。

私のような素人の目から見ても、プレッシャーがかかる場面で正確なプレーが出来ていないと感じました。相手からのプレッシャーだけではなく「ミスをしてはいけない」という自分で自分にプレッシャーをかけているように見えたのも事実です。

 

収穫は長友選手が互角に渡り合ったことです。長友佑都(23=FC東京)選手のコメント。

「朴智星には絶対に負けたくなかった。守備もするし体も強い。でも負けるような相手でもなかった。もっと勝負に来いって思いましたよ」

 

 

韓国勢のコメントもご紹介しましょう。

韓国MF朴智星選手のコメント。

「僕が京都にいたときより、確実に日本は弱くなっている」

「前回はオーストラリアだけだったが、今回は日本でも北朝鮮でもアジアが一つでも多く1次リーグを突破してほしい。そうでないとアジアは世界と戦えない」

「中村俊や本田という経験のある選手が、若手がのびのびとプレーしやすい環境をつくるべきだ」

 

韓国代表・許丁茂監督のコメント

「(アウェーの)満員の観衆の中で冷静さ、集中力を失うことなく最後まで戦った。それがきょうの勝因だ」

 

勝利のためには、これまでよりもレベルの高い徹底した分析が必要のように思えます。これは戦略においての課題でしょう。しかし何よりも重要なのは「メンタル」の強化ではないでしょうか。

ドイツ大会を目前に、中田氏はこうも言っていました。

「日本代表よりも弱いと思うチームに対すると100%の力を出し切らない。相手が強敵であれば迷うことなく全力でぶつかっていけるのに、力の差があると安心した瞬間にだらだらと相手に合わせてしまう」

 

つまり常に相手に合わせてしまうということ。韓国のペースに合わせるから、勝てない。自分のペースに引き込まなければいけないのです。

「自分のゲームをさせてもらえなかった」という言葉を聞くことがありますが、大人と子どもならそんなこともあるでしょう。しかし、少々の差なら重要なのは自分のペースに引き込むためにどんな戦略があったのかが重要。

それとも、韓国との差は大きいのでしょうか。

しかし、ベスト4を目指すなら、その差を覆すだけの戦略が当然あるはずです。個々のレベル差をチームとして埋め、上回るための策が。

それが今回は見せてもらえなかった。

相手チームの徹底した分析とそれにもとづく戦略が必要です。結果勝てないと分かってもよいのです。どこまで正確にゲームを想定できているかが大事。予想外の崩れ方をするチームは弱いし、強くなれません。負けても想定内の負け方が出来るチームが強くなれる。それはチーム力をきちんと把握できている証拠だからです。

そして何よりも今の日本代表に求められるのは、勝つための意思統一でしょう。自分のゲームをするためのメンタルの強化が緊急課題です。

何だか、ワールドカップの度に同じ問題を見せつけられているような気がしてなりません。

 

最後に三浦知良選手と中田氏の言葉をご紹介しましょう。

「最後はハートの勝負なんだ。ディエゴは絶対に転ばなかった」(三浦氏)

「サッカーで何が一番大事なもの何なのか。そう聞かれたらハートだと答える。相手に勝つんだと思う強い心以上に大事なものはない」(中田氏)

そして日本サッカーの父といわれるクラマー氏の言葉も。

「日本人の心の強さは計り知れない。私はそれをメキシコオリンピックで思い知ったよ」

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